胚移植に向けて、膀胱内の尿量調整のお声がけをしております。
今回は、胚移植の時に尿が溜まっていると良い理由をご説明します。
・超音波で移植する位置を確認しやすくする
胚移植の時には、お腹の上から超音波をあてて移植する位置を決定します。この超音波は、水をとおすことで鮮明な画像が得やすくなります。そのため、膀胱に尿を溜めて超音波をあてることで、膀胱の後ろにある子宮や子宮内膜が確認しやすくなります。
・移植胚をスムーズにお戻しする
子宮は前屈といってお腹の方に傾いていることが多く、その傾きがきついと移植に使用するカテーテルが入りにくいことがあります。尿が溜まり膨らんだ膀胱が、子宮を背中側に押し倒すことで、子宮の角度がなだらかになりカテーテルが入りやすくなります。カテーテルが入りやすいと良い位置にスムーズに胚をお戻しすることができます。
緊張されている中、尿量を調節することはなかなか難しいかとは思います。
それでも、胚を良い位置にスムーズにお戻しするために少し頑張ってみてください。
(子宮の向きや移植方法により、全ての方が対象となるわけではありません。)
※画像は同日の同一患者様の子宮です。