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β2GPIネオセルフ抗体と妊娠高血圧症候群

2024.12.20
お知らせ
生殖技術部門より

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β2GPIネオセルフ抗体とは、近年新たに発見された不妊症・不育症の原因となりうる抗体です。この抗体が血管に炎症を引き起こすことにより血栓を誘導し、不妊症・不育症の原因になるということはご存知の方も少なくないかと思います。

実はβ2GPIネオセルフ抗体陽性の方は、妊娠高血圧症候群の発症率が高いことが報告されています。妊娠高血圧症候群は、脳や肝臓腎臓など重要な臓器への障害が加わり、妊婦や赤ちゃんの命に危険を及ぼす可能性がある妊娠中に特有の危険な病気です。

ですから、これまでに妊娠高血圧症候群の既往がある患者様は、妊娠される前にβ2GPIネオセルフ抗体の検査を受けていただき、必要な治療を受けることで安心安全な妊娠と出産につなぐことができる可能性が高くなります。

残念ながら現在のところ保険適用外のため自費検査にはなりますが、先の妊娠中に妊娠高血圧症候群を経験された患者様で、β2GPIネオセルフ抗体検査をご希望の方は医師にご相談ください。